以前「ソーシャルリスニングをマーケティングに活かす 前編」、「ソーシャルリスニングをマーケティングに活かす 後編」にてソーシャルリスニングでTwitterやFacebookなどから消費者の声を集め、マーケティングに活かす方法を紹介しました。今回はより具体的に、顧客の離反を防ぐためにソーシャルリスニングで獲得したデータをもとに、アクティブサポートを運用する方法について紹介します。
アクティブサポート とは、主にTwitterを用い、受動的ではなく能動的に顧客の声に話しかけていくことを指します。従来のカスタマーサポートのように、顧客が企業に問合せる(Twitterの場合、企業アカウントにメンションする)ことを待つのではなく、アクティブサポートでは企業側がユーザーの声を探しにいき、能動的に話しかけ問題解決を図るものです。
アクティブサポートを行うメリットは大きく3つ、企業側・顧客側それぞれにあります。
アクティブサポートとは、顧客が期待していなかったことを提供すること、つまり期待以上のサービスを提供することです。その結果、顧客の企業に対するイメージが向上し、顧客がサービスを継続する要素の1つとなります。また、潜在離反顧客の問題を率先して解決することで離反する理由を失くし、顧客の継続率の向上が期待できます。
Twitter分析やFacebook分析などソーシャルの声をマーケティングに活かすソーシャルリスニングは現在大きな注目を集めていますが、最も重要なことは「データをどのように活用するか」です。
そのためには明確なロードマップを描き、各フェーズのアクションプランを作る必要があります。
では、どのようなロードマップがあるか1つの例をご紹介します。
このロードマップですと何をKPI・KGIとして設定するか想像つきやすくなると思います。
ソーシャルの声を傾聴するためにTwitter分析やTwitter解析などを行っているものの、データどうやって活かすかが分からない場合は、一度このロードマップに沿って各フェーズのKPIやアクションプランを設定してみてください。
前述のロードマップにあるPhase1では「ソーシャルリスニングによる現状把握とプランニング」と記載されていました。では、具体的にどういう点を把握し、どうプランニングに活かせばいいのかを解説します。
アクティブサポートを継続的に運用するためには社内で運用方針を決定する必要があります。そして定めるべき方針は大きく分けて「どのキーワードで検索するか」「何に対してリプライするか」そして「どうリプライするか」です。
商品名だけなのか、商品名の愛称・通称も含めるのか、キャンペーン時にはキャンペーン名も含めるのかを事前に決めておきましょう。またその際に各キーワードでどのくらい検索されているのかを調べておくと、どのくらいの仕事量になるのかを見積もることができ便利でしょう。
①を確定後、重要になるのがソーシャルリスニングで得たデータです。何に対してリプライするかを検討しやすいように、キーワードの検索結果投稿を分類していきましょう。
例えば機能に対する質問、機能に対する不満、要望など特に現在課題を感じていることを分類項目にすると、より詳しくソーシャルリスニングデータを分析することができます。
そして分類結果をもとに、どの分類項目に対してリプライをするかを決定しましょう。
最後はどうリプライするか、です。分類項目ごとにリプライの方針を決め、担当者によって回答方法が異なるなどの事象を防ぎ一貫した運用を心がけましょう。