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人事担当者必見の採用活動におけるSNSリスク

企業の採用活動は、新たなSNSリスクを発生させる可能性があります。特に学生を相手にした場合、面接や各種通知など企業に対する評判がSNSに書き込まれることもあります。自社についてのレピュテーションリスク(評判リスク)対策として、ソーシャルメディアからの情報検知の仕組みづくりが求められます。

目次

企業側が注意すべきこと

2017年卒業予定の大学生を対象とする採用選考が6月1日に解禁されました(経団連加盟の大手企業)。

筆記試験や面接などの採用活動が本格化し、学生との接点も増えていくことでしょう。その際に企業側の注意すべきポイントがあります。

①社員の書き込みリスク

社員のSNS利用について、プライベートアカウントを利用した投稿に関しては、節度ある範囲内で自由裁量に任せている場合が多いかと思います。しかし、例えば社員が面接に来た学生について、Twitterなどに書き込むことは不適切と言わざるを得ません。

②個人情報の漏えいリスク

FacebookなどSNSを利用した採用活動も一般的になりました。その際に各SNSの機能を十分に理解していないと、誤って情報を漏らしてしまうリスクが高まります。

例えばTwitterのプライベートアカウントに社員であることを隠して書いたとしても、特定される可能性は十分にあるという危機意識はあるべきですね。

ネット書き込みの種別

それでは、採用される学生側のSNS利用にはどのような特徴があるのでしょうか。

就職活動に対する不安などは多くの人にとって経験があるかと思います。
そのような気持ちをTwitterなどに吐露する際に、不適切なことを書き込んでしまう可能性はあります。

①採用活動に対するネガティブ評価

この時期、「圧迫面接」というようなワードを含むツイートがTwitterにおいて確認できます。企業側の意図が上手く伝わらなかった場合にネガティブな評価として書き込まれることがあります。
また、いわゆる「お祈りメール」(不採用通知)について、Twitterで語られる機会が増加します。不採用通知の送付は一般的な対応かと思われますが、場合によってはネガティブな書き込みのきっかけとなるでしょう。

②採用選考についての書き込み

面接や筆記試験など採用選考について、学生が必要以上にSNSに書き込んでしまう可能性があります。当然ながら公開されるべきでない情報を伝えることはないかと思います。ただし採用活動を通じて学生が得た情報は公開されてしまうという意識は大切ですね。

③学生自身のSNSトラブル

企業側に問題がなくとも、内定している学生のネット炎上の影響を受けたという事例が過去にも報告されています。入社前の学生であるため、ソーシャルメディアリテラシーも未成熟であり、十分に起こり得ることです。
該当の内定者にどのような対応をするのか、第三者からのお問い合わせが増加することは予想されます。また、このときの対応によっては、レピュテーションリスクが高まるかもしれません。

企業側で対策できることは限られていますが、状況把握までのスピードは上げておきたいところです。

重視すべき第三者の視点

以上、様々なリスクについてお話をしましたが、採用活動においてSNSは有効活用できるものだと考えます。

学生の主観でネガティブなことを書き込み、風評となることもあるかもしれません。採用活動においてそのようなネガティブ評価に正当性があれば、企業側に改善の余地があります。一方で、正当性がなかった場合でも誠実な対応をしていくことが求められます。

SNSとは、1対1の閉じたコミュニケーションではなく、多くの人がそこに参加する可能性があります。企業も学生も第三者に評価される場所となっています。

日頃からSNSモニタリングを通じて、自社についての評価を把握できていれば、トラブル発生時でもスムーズな対応につながっていくことでしょう。

人材採用とSNSリスクについては「風評リスクが人材採用に及ぼす影響! 企業の評価を当然チェック?」でも取り上げていますので、ぜひご覧ください。