Blog

2015.02.02

2014年の炎上トレンド総復習と2015年に備えるソーシャルリスク対策 ~プラップジャパンとの共同セミナー開催報告~

株式会社プラップジャパン デジタルコミュニケーション部 プロデューサー  別井 孝士様

内容としては、「事例から振り返る『2014年のネット炎上と企業の対応の変化』」と「炎上を防ぐための『2015年前半に備える3つのソーシャルリスク対策』」という2部構成です。企業のソーシャルメディア危機への対策意欲が高まる中、具体的にどの部門が何をすべきなのかについて、詳しくご紹介しました。

セミナーには、大勢のお客様が来てくださいました。消費者との接点が多いBtoCのお客様だけでなく、従業員数の多いBtoB事業者様も多数いらっしゃいました。企業の皆様のリスク管理意識が高まっていることを感じます。

2014年の特徴:「炎上」から「ネットでのレピュテーション」に移行

 

アディッシュ株式会社 オンラインコミュニティ部  ポリシーアーキテクト 藤澤寿文

さて、セミナーの内容について記載します。
2014年も引き続き、Twitterにおける一個人から発信される投稿内容から、大問題に発展したケースが散見されました。
しかし、よく思い出してみてください。果たして「炎上」したでしょうか?
まず、「炎上」という行為について考えてみましょう。一般的な「炎上」は、下記のような流れを言います。

●騒ぎとなる「ネタ」が発掘される
●ターゲットとなる企業が特定される
●その「ネタ」が拡散され話題が広がる
●野次馬も交えて騒ぎの輪が広がる
●ネット専門のメディアが取り上げさらに拡散する
●ターゲットとなった企業が謝罪する状況に追い込まれる

 

代わって近年顕著になっているのが、下記のような流れです。

 

個人が出来事をインターネット上で発信

  • 写真などを用いながら出来事を詳しく投稿する
内部告発
  • マイナーな掲示板に投稿された過去の関連投稿を見つける人が登場する
  • 騒ぎが発生した後にも、過去の出来事が相次いで後から出てくる
  • 検証や考察も盛んに行なわれる
便乗行為
  • 騒ぎに便乗して、明らかに捏造と分かる画像などをアップする行為が多発する

投稿者への非難集中

  • インターネット上でさらすことに対する投稿者への非難・論争が巻き起こる
  • 企業に対する同情的な見方も出てくる

企業に対する論争

  • 多くの人が第三者的に、企業の対処方法を見ながら批評しあう

リスクのあるレピュテーションに対応するには

レピュテーションの中にもいくつか種類がありますが、リスクのあるレピュテーションは、「事実無根のもの」と「事実に基づくもの」の大きく2つに分けられます。そして、それぞれ対応方法が異なるので注意が必要です。

事実無根のもの

  • 日常的に情報をウォッチし、自社にネガティブな事実無根の情報が書き込まれた場合に、早期に気付ける体制を作る。
  • 情報の内容などによって「様子見」「公式見解発表」「法に基づく執行」など、迅速に対応を決定する。

事実に基づくもの

  • 顧客の声を普段から傾聴し、改善に努める。
  • 予防するための体制として、ネット上での自社に対する不満も、直接自社に寄せられたクレームと同様に対応方針を定め、必要に応じて対応できるフローを作る。
  • 社内の問題についても、社内だけで隠しきれる時代ではないことを認識する。
  • 顧客ばかりでなく従業員の書き込みも、改善すべき課題があることを認識する。

いずれの場合も、「投稿を早期発見する」「リスクに対する意識を高める」「有事の際の社内体制・フローを事前に作る」ということが必要となります。

皆さんの職場では、ソーシャルリスク対策は取ってらっしゃいますか? リスク対策の一環として、ソーシャル上のリスクについても検討してみてはどうでしょうか。

関連投稿:adishセミナー情報

Writer

この記事を書いた人

アディッシュのモニタリングソリューション「MONI」

ライター

アディッシュのモニタリングソリューション「MONI」

インターネットコミュニティ運用、SNS運用、リスク対策に役立つ情報をお届けします。投稿監視に関連する最新動向や運用設計のポイントをご紹介します。