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利用者の信頼を勝ち取るサービスとは?クチコミ・レビューサイト設計!

ユーザーが信頼するクチコミ・レビュー

レストランやホテルを決めるとき、家電を選ぶときにクチコミサイト、レビューサイトの評価を参考にすることも一般的となりました。
経験者、購入者の感想は検討中の参考意見としては価値のあるものであり、消費行動に強い影響を及ぼすことでしょう。

それでは、ユーザーはどのような要素によってクチコミを信用するのでしょうか?

クチコミの質、もしくは量という視点でこの「信頼ポイント」を考えることができます。
どちらを重要視すべきかは扱う内容、利益を生むためのビジネスモデルなどによって変わってきます。

  1. 質の高いクチコミレビュー
    レビュアーが評価に積極的であり、そのために多くの情報を開示している。そのためレビュアーにファンがつくこともある。運営者がクチコミレビューの質に積極的に関与することになるため、高いハードルを越えるレビュアーの育成と動機付けが重要。

  2. データ蓄積型クチコミレビュー
    高い経験値や豊富な知識がなくとも気軽に評価に参加できる仕組みがある。評価をポイントなどにより可視化し、膨大なデータ量により信頼を得る。

上記の実現のために運営がコントロールしなければならないことがいくつかあります。

質と量のコントロール

質をコントロールするため、まずは「理想的なクチコミレビュー」を運営側が定義する必要があります。この「理想的なクチコミレビュー」は様々な方法でレビュアーに示していくことになり、判断基準の基礎と考えられます。
「理想的なクチコミレビュー」の基準を満たす書き込みを目立つようにしつつ、基準を満たさない書き込みを目立たなくしていくことで、レビュアーに求める内容を浸透させていくことになります。

また、セットで考えなければならないのがレビュアーの動機付け。質の高いクチコミレビューを求めるため、場合によってはインセンティブのような形でモチベーションを高めていく必要があるでしょう。
一方で、クチコミレビュー数で勝負する場合は気軽に評価に参加できることがポイント。点数をつけるなど自由記述を極力減らすことで、参加ハードルを下げる必要があります。

また、豊富なデータ量を収集できれば多種多様な感想を集めることができます。ポジティブな書き込みとネガティブな書き込みのバランスが保たれることは、レビューされる側にとっても安心感があるでしょう。レビューされる側の事業者に対しても「豊富なデータ量に基づく評価」であることが正当性を説明する根拠となるかもしれません。

例えば、レストランを選ぶなど一般的に気軽な消費においてはデータ量の多さを反映した評価点が重宝されるでしょう。一方で、車や不動産を購入するなどの大きな買い物の場合は、そもそもレビュアーが多いわけではなく、質の高いクチコミによる影響が大きいと考えられます。

共通する最低限の管理

レビュアーを含む利用者の定着に時間のかかるクチコミレビューサイトですが、信頼を失った場合の離脱はあっという間です。同様のサービスは数多くあり、利用者が「参考にならない」と判断してしまえば、乗り換えられてしまうのが現実です。

それではサービスの信用低下は何によって起こるのでしょうか。

いわゆるステマ(ステルスマーケティング)に利用者は敏感です。サイト運営企業による評価の「操作」はユーザー離脱の決定打になりかねません。また運営企業が中立的であっても、評価上昇のために事業者が書き込みを行う可能性も否定できません。
それほどまでにクチコミレビューサイトの評価は売り上げに影響します。そのため、関係者が評価を上げるために参加していないかには敏感になるべきかと思います。

また、参考になるかの最低限として「購入していない」、「利用していない」書き込みは注意したいところ。例えば、企業の不祥事について商品レビューに書き込まれた場合、その他のユーザーにとって参考となるかどうかは検討の余地があります。

今後もクチコミやレビューは、消費者の判断に一定の影響を持ち続けるでしょう。
クチコミ・レビューサイトのニーズはまだまだありますが、運営企業に求められるものも変化していくと推測されます。