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ソーシャルメディアポリシー、ソーシャルメディアガイドライン、コミュニティガイドライン、利用規約の違いは?

作成者: 大貫 留美子|2024.04.01

企業のホームページやインターネット上のサービス、またSNSなどを見ると、「ソーシャルメディアポリシー」「ソーシャルメディアガイドライン」「コミュニティガイドライン」「利用規約」といった単語がホームページ下部にリンクされているのを見たことがある人も多いのではないでしょうか。

どれも似たような単語ですが、それぞれ異なる内容を指しています。

今回は、これらについて解説をしていきたいと思います。

■ソーシャルメディアポリシーは、企業にとってのSNS利用ルールの対外的宣言

ソーシャルメディアポリシーとは、企業が保有する自社公式アカウントの運用スタンスをまとめたものです。ソーシャルメディアポリシーを策定することは、自社のSNSに関する活用方針を明確にするものであり、顧客や消費者との関係性をどう考えていくかの宣言ともいえます。

自社の従業員がSNSとどう向き合うかをソーシャルメディアポリシーで言及している企業もあります。近年ではSNSの利用について社員教育を実施している企業も少なくなく、従業員のSNS利用について企業側の意識も高まっています。

さらに、企業の中には、ソーシャルメディアポリシーをより広く捉え、消費者との関わり、社会との関わりの中でSNSをどう活用していくかを明記することもあります。

このように、企業にとって、SNSとどう向き合うかを社外に発信する手段の1つがソーシャルメディアポリシーと言えます。

 

■ソーシャルメディアガイドラインは、従業員に向けたSNS利用方針

ソーシャルメディアポリシーが社外向けの宣言であるのに対し、ソーシャルメディアガイドラインは一般的に、SNSの運用や利用に関して、企業が持つブランドイメージや利益、また信頼性を保つための行動基準を従業員向けに発信するものです。

そもそもガイドラインとは、利用者が守るべきルールや指針等をまとめた文書のことを指します。ソーシャルメディアガイドラインは、従業員のSNS利用に関して守るべきルールを定めた文書のことを指します。

これは公式SNSを運用する担当者のみに向けたものではありません。現在は多くの人がSNSを利用する時代であり、従業員が個人でSNSを通じて様々な人とつながっています。各個人が責任を持ってSNSを利用していくために、ソーシャルメディアガイドラインは全従業員向けの共通認識という前提で作られているケースが多いです。

■コミュニティガイドラインは、コミュニティを健全に保つための具体的なルール

コミュニティとは、共通の趣味や目的を持つ利用者同士がつながるインターネット上の空間をいいます。SNSも利用者同士をつなげコミュニケーションを図れるという意味ではコミュニティの一種であるといえます。掲示板サイトやブログなども同様です。

利用者同士が交流する場ですので、各利用者には節度を持った利用が求められます。コミュニティを健全に保つために作られるのがコミュニティガイドラインです。

例えばYouTubeでは、コミュニティを安全に保つためにYouTubeで許可されること、禁止されることをコミュニティガイドライン上で定めており、その内容としては「スパムと欺瞞行為」「デリケートなコンテンツ」「暴力的または危険なコンテンツ」「規制品」「誤った情報」「教育、ドキュメンタリー、科学、芸術(EDSA)のコンテンツ」の項目を設け、具体的にどのような行為・コンテンツを禁止し、それによりどういう措置(チャンネル停止、動画削除、アカウント停止などの措置)が取られるかを具体的に示しています。

参考例:YouTube コミュニティガイドライン

■利用規約は、同意することで契約の一部となるもの

企業が提供する各種サービスの利用に関するルールを記載したものが利用規約です。 基本的にはサービス提供側が一方的に作成し、利用者に提示するものとなります。
サービス自体の利用に関することだけでなく、個人情報の取扱いに関すること、データの利用に関すること、知的財産の所有権に関することなども盛り込まれていることが多く、利用者が利用規約に同意をすることでそれらの事項も含めて契約の一部となります。
サービス提供側が利用規約を作成する際には、民法や消費者契約法などの規定に沿って作成しなくてはなりません。
サービスによっては、先に述べたコミュニティガイドラインの内容が利用規約に含まれていることがあります。この場合、コミュニティを脅かす行為が利用規約違反と判断されることがあり、相応の措置が取られることもあり得ます。利用者側も利用規約をしっかり読み、利用規約に則ってサービスを利用していくことが求められます。

まとめ

「ソーシャルメディアポリシー」「ソーシャルメディアガイドライン」「コミュニティガイドライン」「利用規約」のそれぞれの違いは分かりましたか?

何気なく混同して使ってしまいがちな単語ですが、実はそれぞれ内容が異なります。これを機に是非使い分けてみてください。

アディッシュはソーシャルメディアポリシーの策定を含めた企業のSNSアカウントのリスク対策支援をしています。ソーシャルリスク対策として見落とされがちなSNS公式アカウントへのコメントを、24時間体制で監視しています。

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