監視用語集 | インターネットモニタリングのアディッシュ

再学習 - 監視用語集 - インターネットモニタリングやSNS・コメント監視に対応

一般に再学習とは、ある学習をしてから一定の期間を経て再び学習してその学習効果を保持することである。ここでは機械学習やAI開発において精度を維持・向上するために継続的に学習することを指す。

現在多くの企業、幅広い事業分野において業務効率化やサービス品質向上などを目的としたAIの開発・導入が進んでいる。AIを前提に生まれた新しいサービスのみならず、既存サービスがその品質向上や効率化によるコスト削減のために活用するケースも少なくない。

このAI開発にあたり重要なのが、AIを育成する機械学習で用いられるデータの精度である。昨今、機械学習用のデータを整備するアノテーションが必要かつ重要な取り組みとして注目されている理由はまさにここにある。ただし、こうして精緻なデータを揃えて育成したAIが、導入以降その精度をずっと維持できるとは限らない。AIの精度はサービス品質に直結するため、サービスの内容によっては致命的ともいうべき大きな問題を発生させるリスクがある。

そこで、AI運用後の精度を維持するのに重要な役割を果たすのが再学習である。AIの精度がどの程度維持できているかを定期的にチェックし、一定の低下が認められた場合に最新の入力データに正解データを紐付けて再学習させれば、AIは高い精度で正しい判断をできるようになる。近年はAI開発後の再学習まで含めたライフサイクル管理を効率化するシステムや、AIの精度の低下を自動で判定し自動修復する技術などが発表され、安定して運用し続けられるための研究が進んでいる。

企業におけるAI活用担当者の役割はその開発だけにとどまらない。長期的な視点で安定運用を実現するため、AIの精度確認を継続的に実施すること、そして自社に最適な再学習の仕組みづくりを検討することは担当者の重要な役割といえる。