注目を集めるレピュテーションリスクへの対策。それではブランドとレピュテーションはどのように違うのでしょうか?発信者の視点、評価者の視点で2つの違いを考えてみました。
企業は自社について、自社の製品やサービスについて、「このように評価されたい」という理想像を持っているかと思います。
この「理想像」はメッセージとして、広告などの発信情報に込められ、人々に届けられます。このメッセージを受け取った人が「信頼できる」と判断した場合に資産としての「ブランド」を企業は獲得していくのではないでしょうか。
また、ブランドは競合との比較で優位に立った時に強固になります。企業のブランド力向上のための投資は人々の期待に応えていく限り、結果として表れていくことでしょう。
一方でレピュテーションとは「どう思われているか」という評価です。そのため必ずしもポジティブな評価ばかりではありません。さらに、この「どう思われているか」は、別の人が企業や製品、サービスを評価する上で影響力を持つということも忘れてはならないポイントです。
レピュテーションをコントロールできなくなった場合、ブランドへの大きなダメージが発生。ブランドとレピュテーションは根本的に異なるものであり、ブランド戦略に力を入れているからと言って、レピュテーションリスクが少ない訳ではないという点に注意が必要です。
レピュテーションとは「第三者による評価」が大きく影響をします。なぜ今になって「レピュテーションリスク」が騒がれているかというと、ソーシャルメディアの普及によってこの「第三者による評価」が大きな力を持つようになっているためです。
ブランドに比べて、レピュテーションは様々な人の評価で形成されます。また、評価の対象も企業、製品、サービス、さらには経営者や従業員など幅広くなることも特徴的です。
レピュテーションは、「この商品のこの部分を見てほしい」というような企業側からのリクエストの効果がありません。企業や製品、サービスとの関係性が薄い人でも評価者となり得るため、コントロールしにくいというのが正直なところです。
これらのレピュテーション(評価、評判、風評)を見たステークホルダーが企業に対してネガティブな印象を持つことで、損害が表面化し始めます。
レピュテーションリスクの構造については「レピュテーションリスクが経営を脅かす理由と対策」でも解説しています。
レピュテーションはコントロールしにくいと申し上げましたが、それは直接的な話。レピュテーションを把握し、評判と実体のギャップ解消に努めていけば改善することはできます。
そのためには日頃のレピュテーションに関わる情報収集は必須。ソーシャルメディアから自社についての評価を得ていくことで、実態とのギャップをつかむことはできるでしょう。
そのギャップを解消していくためにはコーポレートガバナンスの見直しなど内部に向けての改善、正確な情報発信など外部に向けての対策が求められます。その積み重ねが望ましいレピュテーション獲得につながるのです。
アディッシュではレピュテーションリスクを早期発見・報告する「ソーシャルリスニング」サービスを提供しています。お気軽にお問い合わせください。