炎上対策とは、あることをきっかけに特定のサイトやSNSに大量のアクセスが集中するとともに非難や中傷のコメントが殺到し、事態の収拾がつかなくなるネット炎上に対して、防止、沈静化するための対策のことをいう。
企業におけるネット炎上は、企業イメージや業績に多大な影響を及ぼす可能性があるため、早期の炎上対策が必要である。
ネット炎上対策を講じるには、炎上のメカニズムを理解し各フェーズにあった対策を取ることが重要になる。3つの炎上フェーズと、企業におけるネット炎上対策をまとめる。
・発端フェーズ
少数の人が企業の不祥事や不適切な発言等を発見し、自身のSNSで情報を発信する。いわば炎上の初期段階であり、火種の発生を指す。
・深堀り・拡散フェーズ
火種投稿がより深堀りされ、詳細な情報となって拡散されていく段階。
Twitterや2ちゃんねるは匿名投稿であるため、虚偽の情報も上乗せされて拡散される恐れもある。
・炎上フェーズ
深堀りされた情報(虚偽が盛り込まれることもある)が拡散され、自社サイトやSNSが炎上した状態で、炎上の最終フェーズである。
まとめサイトやニュースサイトにも取り上げられ、騒動や場合によっては社会問題となる。
・事前対策
炎上の火種を発生させないための発端フェーズ前の対策である。
社内研修の実施や自社のソーシャルメディアポリシーを作成して社内周知する等、火種自体を発生させないようにする。また、指導対象は企業アカウントのみならず、個人アカウントも含まれる。
個人アカウントから職務に関する不適切な発信すれば、企業炎上に結び付く恐れがあるためである。いずれもSNS等で情報発信する際の「OK」「NG」を明確化して伝えることが大切である。
・平時対策
発端フェーズや深堀り・拡散フェーズの対策に有効。投稿を日々監視し、炎上リスクのある投稿を早期発見し必要な処理を行う。
情報量が膨大なため、時間とコストがかかるが、そのための手段としてソーシャルリスニングの活用を通した監視体制の構築などがある。
・危機対応
炎上フェーズに及んだ場合、対策ではなく「危機対応」を行う。
まずは炎上の火種となった投稿を特定し対処。社内外へ通達を行う。まとめサイトやニュースサイトに取り上げられれば、マスメディアへの状況説明が必要となる。事実確認の電話が入ることもある。
危機対応はいわば最終手段。このような事態を避けるためにも定期的な事前対策、日々の平時対策をしっかりと行うことが重要である。特に平時対策は24時間365日行える状況を用意することが望ましい。それを実現するための教育体制や監視体制などをどのようにするかを企業の実態に合わせて検討・構築・運用していく必要があるだろう。
企業にとっての最重要対策は、定期的な事前対策、火種となる投稿を早期に検知する平時対策である。
炎上フェーズに陥り、危機対応に追われないためにも、これらの対策の徹底が求められる。
自社にとって必要な炎上対策は何か?前述している事前対策としての社内研修やソーシャルメディアポリシー作成・周知の実施、平時対策としての炎上監視体制の構築、危機対応時の社内体制やフローなどの準備など検討することをお勧めする。
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