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2024.03.05

2024年のSNSマーケティングの展望と注意すべき炎上リスク

SNSのトレンドの変化をキャッチしていくことはマーケティング活用においても欠かせません。2023年は既存のSNSの大きな変化や新たなSNSの登場、そして新たな炎上の傾向などが見られました。2024年のSNSはどのようになっていくのか、いくつかのテーマで深掘りしていきます。

■TikTokらしさとショート動画人気

ショート動画で人気のSNS「TikTok」は2024年も多くのファンを獲得していくことが予想されます。かつては若年層に人気というイメージの強いTikTokでしたが、最近ではユーザーの平均年齢が上昇するなど幅広い年齢層に浸透しています。

TikTokが火付け役となったショート動画は、YouTubeショートやInstagramリールなどその他のSNSにも導入されています。このショート動画人気は2024年も続くことが予想され、その特徴と効果的な活用については要注目です。

ショート動画は以下のような魅力で最近のSNSには欠かせない機能となっています。

1.タイパ重視で気軽な視聴

コスパ(コストパフォーマンス)ではなくタイパ(タイムパフォーマンス)の良さが求められており、15〜60秒の短い動画は効率的に情報を消費できます。特に何か目的を持たずにSNSを見ている場合には瞬時に内容を理解できる短くわかりやすい動画が求められます。

2.スマホの縦型画面との相性の良さ

大多数のユーザーがスマートフォンで動画を視聴します。一般的にショート動画は縦型で作成されており、スマホの画面でストレスなく視聴できるように最適化されています。


企業のマーケティング視点でショート動画を捉えると、短い時間でメッセージが伝わるのか?という懸念が生じます。ショート動画に求められるのは瞬間的に興味を持たせる工夫です。自社の製品やサービスについての詳細を伝える前段階として、ショート動画には潜在顧客に接触する効果が期待されています。

■新たなSNSの誕生と使い分け

2023年7月にFacebookやInstagramを所有するMetaはX(旧:Twitter)に対抗するサービスとしてThreads(スレッズ)を発表しました。リリース当初は爆発的なユーザー数の増加が話題になりましたが、その後は失速したとも言われてきました。
しかし実際にはXとは違う独自の雰囲気を楽しむユーザーが定着しており、様々な機能改善により利便性も高まっています。

一方でXにおいてもTwitterからの名称変更のみならず様々な変化のあった2023年でした。サービスにおける変更の影響は良い結果ばかりではなく、Xは混乱した状態が続いており、今後についてはまだ不透明です。
しかし特に日本国内におけるXの人気はまだまだ健在のようです。幅広い世代に浸透しているSNSとして強力なライバルがいない現状においては引き続きSNSマーケティングの中心的な役割を担うと考えられます。

また2024年に入ってからSNS「Bluesky」が一般開放されました。旧Twitterの共同創業者であるジャック・ドーシーが立ち上げた分散型SNSでXの代替候補として注目が集まっています。

以上のように既存のSNSに加えて新たなSNSも次々と発表されています。かつては特定のSNSが多くのユーザーを集めていましたが、最近では複数のSNSを個人が使いこなすことも一般的になっています。何かのきっかけであるSNSからユーザー離れが加速して、他のSNSに移動してしまうことも考えられます。SNSのマーケティング活用においても特定のSNS運用に偏ることなく、それぞれの特徴を踏まえた使い分けが求められそうです。

■生成AIの活用と炎上リスク

ChatGPTに代表される生成AIの登場は世界中の人々を驚かせました。簡単な指示によって文章や画像、さらには映像までも生成可能となり、これらのツールは人々の働き方を大きく変えようとしています。

生成AIは各SNSにおいても導入が進められていると報じられています。ユーザーが目的の情報に辿り着くのをサポートしたり、新たな情報を提案したりと様々な活用が期待されています。
特に注目したいのはコンテンツを作成する上での生成AIの活用です。文章や音楽、画像や映像でこれまでにはできなかったクリエイティブなコンテンツを作成することが可能となれば、楽しみはさらに広がります。

また企業にとっても手軽にコンテンツを生成できることはマーケティング分野において大きなメリットがあります。しかし一方で注意したいのは生成AIを利用する上でのネット炎上のリスクです。
生成AIの活用にはどのような炎上リスクがあるのでしょうか。

1.著作権侵害のリスク

生成AIは膨大なデータを学習することで成り立っています。学習データの偏りや指示の仕方によっては既存のコンテンツに類似する可能性もあり、これが著作権侵害という評価を受けることもあり得ます。

2.生成AIによる不適切なコンテンツ

生成されたコンテンツそのものに炎上要素が含まれる可能性も否定できません。例えば文化的にタブーとされるモチーフがコンテンツに含まれていて、それを公開してしまうリスクが想定されます。コンテンツに差別的な要素が含まれていないかなどの点においても人の目でチェックする必要性があるかもしれません。

3.人間の仕事を奪うというネガティブな評価

2023年、米国ハリウッドでは俳優による大規模なストライキが発生しました。AIを活用することで実在する俳優が不要になってしまう懸念もストライキの理由の一つでした。実際に生成AIを用いた映像を一部に用いたことである海外ドラマが炎上した事例もあります。
生成AIを禁止することは現実的ではありません。しかし、利用することに否定的な人々もいるということに留意しなければなりません。


すでに生成AIの活用は始まっています。マーケティングにおける生成AIのリスクについては常にキャッチアップしたいところです。

■2024年に注意したい炎上の火種

前述のように生成AIについては便利なツールであるのと同時に、扱い方によってはネット炎上の火種となる懸念もあります。そのほかにネット炎上のトレンドとしてどのような予測ができるでしょうか。

物流に関する「2024年問題」に注目が集まっています。時間外労働時間の規制によってトラックドライバーが不足することによる、物流コストの上昇などの問題が懸念されています。
物流業界に関わらず長時間労働は社会的な問題です。従業員による残業への不満の書き込みなどが大きな話題となる可能性があります。

また近年の動向として注目したいのは、社員や従業員など関係者のSNSでの発信内容をきっかけとしたネット炎上です。
Xなどを中心にインターネット上では常に様々なテーマで議論が行われています。もちろんSNSの私的利用において社員や従業員など関係者がそのような議論に参加することは自由です。しかし極端な発言をきっかけとしてよくない形で注目を集めてしまった場合に所属先が特定され、批判の矛先が企業に向かう可能性もあります。
社員や従業員のSNS利用を禁止したり、利用を著しく制限することは好ましい対策ではありません。会社に関わるルールの策定と徹底やSNS利用に関する研修などを通じた対策が有効と言えるでしょう。

■すべてのSNSで避けられない誹謗中傷対策

SNSにおける誹謗中傷については深刻な社会問題として対策が進められています。
法改正により誹謗中傷に対するSNSの対応を義務付ける動きもあり、企業が自社の公式アカウントを開設してファンのコミュニティを作る場合にもやはり対応が期待されます。

自社が管理するコミュニティにおいてファン同士が罵倒し合っている状況を無視することは得策ではありません。管理者として何かしらの対処を行う責任が求められます。

アディッシュではSNSモニタリングを通じて企業のSNSマーケティングをサポートしています。誹謗中傷対策にお悩みの場合もご相談ください。

Writer

この記事を書いた人

ライター

田中 裕一朗