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2024.06.01

企業の炎上対策は何をすべき?事例と予防する方法を解説

SNSの活用は、BtoCだけでなく、BtoBにおける採用や集客においても、欠かせない取り組みとなっています。
SNSの発信力を味方につけることができれば非常に強力な一方、拡散力が悪い方向へと転じてしまうと、大きな損失を被ることもあるでしょう。
この記事では、そんなネット炎上の概要や、炎上が発生する原因、よくあるケース、そして対処法について解説します。

SNS炎上とは何か

SNS炎上とは、失言や不祥事の拡散などによって生じる一連の騒動を指すものです。ポジティブな情報の拡散は「口コミ」として前向きに受け入れられますが、炎上とはネガティブな情報の拡散を指しており、大きな損失を被ることが懸念されます。

インターネット空間では自由な言論がある程度認められている以上、特定の団体や企業、商品に対する批判的な意見はいつでもみられるものです。ただ、炎上と定義されるケースでは、通常時と比較して圧倒的な量のネガティブな投稿が確認されます。

炎上の原因は様々ですが、炎上となると、事実は無視され、深刻な誹謗中傷や風評被害へと発展していくことが懸念されます。
炎上は企業規模や、商品の利用者数に限らず、SNSを使っている場合はいつでも起こりうる可能性があります。さらに言うと、自社で公式アカウントを運用していなくても、起こり得ます。場合によっては、深刻な経済的・社会的損失を被り事業継続に支障をきたす可能性があります。

企業の炎上はなぜ起こるのか

炎上騒動はSNSの普及とともに国内外で幾度となく繰り返されてきました。炎上によってもたらされるリスクは広く周知されてきたはずですが、なぜ今でも炎上を事前に食い止められないのでしょうか。

炎上が長引いてしまう場合、

  1. 原因となる記事・つぶやきなどのコンテンツが投稿される
  2. 検知が遅れ、初動が遅くなり、その間にも増える批判の投稿
  3. 批判投稿の拡散
  4. ネット上にとどまらない批判の拡散

という4つのプロセスを踏んでいることが一般的です。

原因となる記事・つぶやきなどのコンテンツが投稿される

炎上発生の原因が、企業自身のコンテンツの投稿だった場合のケースについてです。

炎上に発展してしまうコンテンツにも様々ありますが、SNS炎上においてはSNSの拡散力がネガティブな方向に対して生かされます。些細な投稿でも、それが火元となって広く議論や批判を呼んでしまいます。

具体的な炎上に繋がりやすい投稿内容については、後ほど詳しく紹介します。

検知が遅れ、初動が遅くなり、その間にも増える批判の投稿

炎上に発展する条件として、事実や謝罪が公式から伝えられるのが遅く、憶測による批判的な投稿が第三者のユーザーから行われることが、挙げられます。
コンテンツの内容を咎めたり、企業への憎悪や攻撃を呼びかけたりするような内容の投稿によって、SNS上での批判的な投稿の拡散が相次いで発生します。
批判への迅速な対応がない場合、その後も絶え間なくSNS上で非難が繰り返され、大きな炎上騒動となって広く認知されるようになります。

批判投稿の拡散

初動が遅れると、批判の投稿自体だけでなく、批判をした投稿のリポスト等の拡散も起こります。
ここまで炎上が大きくなると、弁明や謝罪程度では収拾がつかず、事態が収束するまで事業が続けられないようなケースにまで発展しかねません。
ネットニュースなどでも取り上げられるようになり、取材やメールでの問い合わせなども頻繁になるでしょう。

ネット上にとどまらない批判の拡散

SNS上の炎上が大きくなると、次第にテレビなどのマスメディアでも取り上げられることがあります。
この段階で普段SNSを見ない、あるいは炎上騒動を知らない層にまで情報が拡散し、会社や商品に対しての悪評が社会的に刷り込まれる可能性が出てきます。
炎上騒動がネットの外にまで及ぶと、社会問題にまで発展するリスクも出てきます。やはり責任の有無が自社にあるかどうかにかかわらず、早期に対応することが大切です。

企業が炎上してしまう事例

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企業自身がきっかけで、炎上騒動に発展させてしまうような投稿は、些細なものであるというケースも珍しくありません。
具体的には以下のような投稿がSNSで行われることにより、炎上騒動に繋がります。

担当者の失言

企業が遭遇しやすい炎上のケースとして、担当者の失言があります。迂闊な私見の表明や議論の余地のあるトピックへの言及、第三者の企業や個人への誹謗中傷、公式アカウントの誤操作等が、炎上に発展するケースです。

クレーム

企業が顧客に対して適切なカスタマーサービスを提供できなかった場合、SNSで悪評を書かれ、炎上に発展するケースがあります。
例え企業としては適切な対応をしているつもりでも、顧客が十分ではないと感じた場合、その不満がSNSに向かうことがあります。
クレームの場合は実際に起こったことのみならず、デマが含まれ、過剰な表現が使われることもあるため、予防措置が重要です。

誤情報の発信

企業に落ち度はなくとも、フェイクニュース、いわゆる誤情報の発信によって被害を被る可能性があるのも炎上の怖いところです。
たまたま名前の似ている企業が不祥事を起こした、問題を起こした有名人が、直前に自社のレストランを訪問していたなどにより、自社炎上のリスクをもたらすことがあります。

内部告発

会社が不正行為によって収益を得ている、ハラスメントが横行していてそれが改善されないなどが原因で、内部告発が行われることがあります。
SNSの強みでもある匿名性を活かし、社内の人間、あるいは元従業員によって告発が行われ、それが広く拡散され企業が社会的信用を失うケースです。イタズラや嫌がらせ目的でのフェイクニュースの拡散であれば発信元を特定し責任を取らせることは可能です。

炎上したらすべきこと

原因は何であるにせよ、一度起こってしまった炎上には適切に対処する必要があります。炎上が発生した際の具体的な手続きはケースによって異なりますが、主な手順としては

  1. 原因・火元の特定
  2. 事実の確認
  3. 対応方針の検討
  4. 評判回復に向けた取り組みの開始

です。

原因・火元の特定

炎上が確認された場合、まずは何が原因となっているのかを特定しましょう。意味もなく炎上が起きるということはないので、具体的に何が非難の的となっているのか、誰が問題を起こしたとされるのか、すぐに把握することが大切です。

事実の確認

炎上の原因がわかったら、次に事実確認を行います。炎上の原因が事実であるかどうかは、今後の対応に大きな影響を与えるため、必ず確認が必要です。
また事実の確認やその後の対応については、必ず広報担当者や現場の担当者に任せるだけでなく、経営の意思決定者や関連部門とのコミュニケーションの上で進めましょう。

対応方針の検討

事実確認が取れたら、対応方針の検討に移ります。
炎上の原因がフェイクニュースならその説明を準備し、事実であれば謝罪や今後の収束に向けた対応を整理するなど、ケースに応じた対策を検討することが必要です。
焦って発表を急ぐと軽率な発信となり、かえって炎上を長引かせる可能性もあるため、注意しましょう。

評判回復に向けた取り組みの開始

大抵の場合、適切で真摯な対応に終始することで炎上は次第に収束していきます。一週間もあれば炎上が落ち着く場合もあるので、その後の評判回復に向けた取り組みにも注力しましょう。
ただ、炎上後は多かれ少なかれ企業に対する世間の目が厳しくなっているケースが珍しくないため、今まで以上に慎重な行動が求められます。

炎上被害を最小限に抑えるポイント

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炎上によって被る被害をゼロに抑えることは難しいものです。しかし以下のポイントをあらかじめ知っておくことで、被害を小さく抑えることはできます。

あらかじめ社内で対応マニュアルを作成しておく

そもそも炎上は、どんな事業者でもいつどこで遭遇するかは分かりません。炎上のリスクは常にあることを踏まえた上で、対応マニュアルを事前に用意しておくと良いでしょう。
対応マニュアルを用意しておけば、炎上発生時に迅速にかつ、適切に対応を行い、比較的短時間で鎮火することができます。

休日に限らず迅速に対応できるよう準備しておく

炎上は営業日に限らず、休日に発生することもあります。会社が休みの日に炎上が発生してしまうと、対応が遅れ大きな被害を被りかねません。
休日に発生した時でも担当者が行動できるよう備えておけば、被害を小さく抑えられます。

迂闊な言動や軽率な謝罪はしない

炎上が起きた後に、言い訳がましい投稿を行ったり、その場を凌ぐような的を得ていない謝罪を発信したりすることは、炎上を長引かせる原因となります。
炎上が確認された場合はひとまずネット上での発言や活動は控え、対応方針が決まってからアクションを起こすのが良いでしょう。

 

炎上リスクを回避するための予防策は?

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企業がSNSでの炎上リスクを回避する上では、あらかじめ以下の予防策を現場に導入しておくことが大切です。
炎上のリスクをゼロにすることは難しいものですが、最小限に止める努力は継続して行うべきでしょう。

迅速に情報共有ができる環境を整備する

炎上対策において重要なのは、スピーディな事実確認と意思決定が可能なコミュニケーション環境を整備することです。
コミュニケーション環境の整備は、炎上が発生した場合の迅速な対応を後押ししてくれます。
加えて炎上につながるかもしれない迂闊な投稿を回避するためのダブルチェックを迅速にできる体制も整えておくと、業務効率化とリスク回避の双方に寄与します

インターネットリテラシー向上に向けた研修を実施する

従業員のインターネットリテラシー向上は、炎上回避において不可欠です。企業の担当者の立場から炎上を回避するための方法を伝え、リスクを回避します。また、無責任な投稿によってどんな法的責任が伴うのか、どのような措置が行われるかを注意喚起することで、責任感を養う必要もあるでしょう。

プライベートにおけるネット利用の注意喚起も行う

SNSは企業が公式に運用するだけでなく、従業員がプライベートで使用することも当たり前です。プライベートで会社の内部情報を流出させたり、企業のアカウントとプライベートのアカウントを間違えて使用して炎上に発展したりすることもあります。
会社の名誉毀損リスクがあることを十分に周知し、プライベートでのSNS利用に節度を持つことを伝えたり、個人用デバイスでの社用アカウントへのアクセスを控えさせたりしましょう。

まとめ

この記事では、SNS炎上とはどのような事態を指すのか、なぜ炎上は発生するのかについて解説しました。
SMSを利用していると、企業は常に炎上のリスクに晒されているため、その使い方には十分配慮する必要があります。

アディッシュでは誹謗中傷対策としてのモニタリングサービスを提供しています。判断基準の策定サポートと周知のためのアドバイスも行っていますのでぜひご相談ください。
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この記事を書いた人

ライター

MKG