自社のFacebookページにコメントが入った際に返信をするかどうか、悩みどころだと思います。返信を一切行わない、もしくはすべてのコメントに個別返信など、対応方針は様々です。それぞれのメリット、デメリットについて考えてみました。
コメント返信機能の基本情報
ユーザーとの接点
企業がFacebookページを開設する際に、あわせて運用方法を設計するかと思います。特に頭を悩ますのはユーザーとのコミュニケーション設計ではないでしょうか。
Facebookページにおけるユーザーとの接点は大きく分けて3つ。
- Facebookページによる投稿に対するユーザーのコメント
- ユーザーによるFacebookページへの投稿(ビジター投稿)
- Facebookページに対するユーザーからのメッセージ
上記のうち2と3はユーザーに許可するかどうかをページ側で設定できます。しかし、1の投稿に対するコメント機能をオフにすることはできません。
コメントへの対応
そのためユーザーが書き込むコメントに対応するかどうか、ページによって判断が分かれます。方法として考えられ得る選択肢は下記です。
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ユーザーからのコメントには一切反応しない
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お問い合わせのみに個別に返信する
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特定のユーザーに対してだけでなくまとめて返信する
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基本はまとめて返信するがお問い合わせの場合は個別返信
企業としてのソーシャルメディアポリシーや担当者の負荷を考慮して、コメント対応方法を選ぶことになるかと思われます。
メリットとデメリット
それではコメント返信を行うメリットとデメリットは何でしょうか?
メリット
メリットはユーザーとのコミュニケーション活性化、ロイヤリティの向上に尽きるかと思います。真摯な対応により企業や製品、サービス、ブランドについての好感度上昇が期待できます。消費者と対話をする姿勢が関係性の構築につながっていきます。
また、個別の返信やメンション(「@」を付けてユーザーを指定)をすることで、対象者に通知が届くためFacebookページへの再訪を促すことができます。
デメリット
一方でデメリットとしては運用負荷の上昇が挙げられます。あらかじめ「想定問答集」を作成することで、ある程度効率化することは可能です。ただし、返信内容について慎重に関係部署による確認を行っていくのであれば、想定していた以上に時間を割くことになります。
また、「消費者と対話をする姿勢」を示すことで、ユーザーの期待値を必要以上に高めてしまうことも考えられます。返信がないことに対して不満を持つユーザーが現れることも予想されます。
情報の発信に重点をおいた運用なのか、もしくはファンとの交流を目的とするのか、Facebookページ運用の目指す方向性によって対応方針が変わると思います。
リスクの観点から
それではリスクの観点では、コメント返信有無をどのように考えるべきでしょうか?
コメント返信をしていくことはユーザーに正確な情報を伝えて、認識のズレを解消していくことにつながります。「レピュテーションリスク(風評リスク、評判リスク)※」は、企業の実態とユーザーの持つ評価とのギャップによって生じます。レピュテーションリスクのコントロールは情報公開が対策の一つとなります。
※レピュテーションとは
レピュテーションとは「どう思われているか」という評価です。そのため必ずしもポジティブな評価ばかりではありません。さらに、この「どう思われているか」は、別の人が企業や製品、サービスを評価する上で影響力を持つということも忘れてはならないポイントです。
「レピュテーションとブランドの違いとは? 第三者による評判と向き合う」より
リスク面をネガティブに捉えるのであれば、対応方法によってはトラブルにつながる可能性があります。完全に「返信をしない」というスタンスであれば、ユーザーもそのルールを認識してページ側にリアクションを望まないことになるかもしれません。
ページ側からの対応は様々。ただし、ユーザーからのコメントは制限することができません。このユーザーのコメントについてはリスクのある投稿も入ってくるのが事実です。
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