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2016.05.30

【食品業界担当者必見】 異物混入に関する書き込みを分類・分析

食品業界において、Twitter(ツイッター)に書き込まれる「異物混入」についての報告は炎上につながるリスクとして無視できないのではないでしょうか。「異物混入」というキーワードで検索した結果、Twitterではどのような投稿がされているかを分析しました。

目次

  1. 「異物混入」という言葉の使われ方
  2. 該当企業の特定について
  3. 平常時の対応が炎上を未然に防ぐ

「異物混入」という言葉の使われ方

「購入した食品に虫が入っていた」などの過去の事例により、「異物混入」という言葉はTwitterで一般的に使われています。検索結果として抽出される書き込みを下記のように分類してみました。

1.ニュースなどのツイート、リツイート

「異物混入を理由に商品を回収」などのニュース記事がリツイートにより拡散しているケース。すでに多くのメディアによって報じられており、騒動発生後の対応が求められるフェーズの投稿。

2.話のネタとしての「異物混入」

たくさんの子猫の中に子犬が混じっている写真など、いわゆる「仲間外れ」を表す表現としての「異物混入」。または、立ち食いソバで蕎麦の中にうどんが1本だけ混ざっていたり、アサリから小さなカニが出てきたりと、混入される可能性があることをわかっていてTwitterに「面白い話」として書き込まれるケース。

3.リスクの高い異物混入報告

実際に「異物混入」を報告する投稿。投稿者にとっても「デマ」と疑われるリスクがあるため、画像付で書き込むケースが多い(「異物混入」の真偽は不明)。
少し焦げた部分が入っていたというものから、プラスチック片などが入っていたなどの書き込みまでリスクは様々。

最も気にするべきは3の報告。Twitterの書き込みを正確に理解することで、リスクの緊急度を判断することができます。
また下記特有のリスクについては「炎上対策!食品業界、小売・外食業界必見! 手薄になりがちな夏季のソーシャルリスク」も合わせてご覧ください。

 

該当企業の特定について

実際に「異物混入」というキーワードで検索をしてみると、ほとんどが企業名や商品名を記載する書き込みです。一部伏字にしていることもありますが、該当するツイートを見たその他のユーザーが企業名、商品名を特定することができます。

TwitterなどのSNSは、自身の情報発信に世界中から多くの「共感」を集めたいという思いもあると考えられます。誰もが知っている企業や商品に対して問題があったとすると、多くの人の目に留まり、あっという間に拡散していくことでしょう。

店舗スタッフやお客様センターに報告することで、「企業と1人の消費者」で問題を解決するのではなく、SNSで多くの支持を得た「企業と多数の消費者」という構造を求めているのかもしれません。そのためには当然ながら企業名や商品名を記載することになります。

平常時の対応が炎上を未然に防ぐ

Twitterの検索結果を覗いてみると、最近起こった「異物混入」報告だけでなく、過去の事例について書き込まれている投稿が散見されます。

レピュテーションリスク(評判リスク)をTwitterは非常に強く反映し、一度ついたネガティブなイメージを覆すためには長い時間を要することを実感させられます。
(レピュテーションリスクを放置した場合の損害については「レピュテーションリスクを放置できないワケ」でも取り上げています)

企業側が考える自社についての評判は、ソーシャルメディアなどで語られる評判と必ずしも一致しているとは限りません。ソーシャルメディアを用いたプロモーションが広く採用されるようになった今、この感覚のずれを把握していなければトラブルにつながる可能性があります。

平常時からソーシャルリスニングなどを利用して、インターネット上の評判を把握しておくことはかなり重要だと言えます。その際に検知したリスク投稿を社内の改善に反映していくことが緊急事態を起こさせないための対策となるでしょう。

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アディッシュのモニタリングソリューション「MONI」

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アディッシュのモニタリングソリューション「MONI」

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