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2015.10.08

ガリバー社による最新事例を取り入れた独自テキストのネットリテラシー研修(事例インタビュー【第3回】)

全店舗による情報発信体制、ガリバー社の独自オウンドメディア戦略とは(事例インタビュー【第1回】)「インターネット上で語られていることを“翻訳”してから報告」ガリバー社によるソーシャルリスニング(事例インタビュー【第2回】)と株式会社ガリバーインターナショナル(※現、株式会社IDOM。以下、ガリバー)のブログ・ソーシャルメディアなどのデジタルマーケティングに関する取組みについお伺いし、ガリバーでは早い段階から積極的に試行錯誤を繰り返していることが分かりました。最終回の第3回は、社内のソーシャルメディアリテラシーに関する取組みについてお伺いしました。

※インタビューの内容は、2015年6月現在の状況です。

<話し手>
株式会社ガリバーインターナショナル デジタルマーケティングチーム 村田創様
株式会社ガリバーインターナショナル デジタルマーケティングチーム 加瀬珠樹様

<聞き手>
アディッシュ株式会社 オンラインコミュニティ事業部 チーフアナリスト 大貫留美子

株式会社ガリバーインターナショナル提供

 

株式会社ガリバーインターナショナル提供

独自テキストを用いた「ソーシャルの作法」を毎月実施

−社内で実施しているインターネットリテラシーに関する従業員向け研修についてお聞きします。社内では全員が業務端末としてMacを利用し、店舗の従業員にはiPad miniも支給しているとのことで、従業員の方々のIT知識はかなり高いのではと思いますが、ネットリテラシー系の研修は実施していますか?

村田様:

はい。「ソーシャルのお作法」といった研修を私が講師となって毎月実施してきました。新しい炎上事例を随時取り入れたオリジナル資料も作っています。特に各店舗のブログは、店舗の従業員が直接記事を書いていることもあり、書いてはいけない内容、使ってはいけない写真など、従業員が理解していなくてはなりませんから、しっかり教育しています。

−従業員のみなさんのネットリテラシーレベルはどうでしょうか。

加瀬様:

研修はしないとならないレベルですね。新入社員向けの研修をしていると、いわゆるデジタルネイティブ(若手)の方が、ソーシャル作法を知らないなと感じています。私たちの場合だと、交通ルールやマナーなど、自動車に関わる部分のルールを守るのは大前提です。運転をしながら撮影した写真をブログに掲載するなどもってのほかです。もちろん法律に触れることはそもそもNGなのですが、私たち自動車を買取・販売する立場からすると、そうした行為は絶対にやってはならないことです。一般的なソーシャルの作法だけでなく、業態ごとにそういった「超えてはならない一線」はあるはずで、それを理解してもらうためにも従業員向け研修は必須だと思っています。しかし現実的に、どうしてもそうしたルールをつい忘れて店舗のブログに悪気なく画像をアップロードすることが絶対にないとも言えないので、そうした投稿をチェックする機能は必要だと感じています。

株式会社ガリバーインターナショナル デジタルマーケティングチーム 加瀬珠樹様

 

株式会社ガリバーインターナショナル デジタルマーケティングチーム 加瀬珠樹様

 

「情報漏えいをしてはいけない」ではなく、「ステークホルダーを守らなくてはいけない」

−ソーシャルメディアを利用する際のルールはどのように教えているのでしょうか。

村田様:

社内には、お客様の情報や会社の機密情報など、守らなくてはならない情報がたくさんあります。株主や取引先、従業員を含めると、ステークホルダーはたくさんいて、そうした情報はしっかり守らないといけない。ただ、情報を外部に漏えいしてはならないと禁止事項ばかりを並べるのではなく、情報を守るための行動をとるように日々啓蒙しています。ポジティブに伝えないと理解しない従業員がいるのも事実ですので、このような言い方をします。

加瀬様:

禁止されてばかりいると、あまり響かないですよね。あれもダメこれもダメというのではなく、常識的にやってはならないことはダメだと伝えています。自分がやられて嫌なことはやめようという話もしています。

−ソーシャルリテラシーに関する教育は、デジタルマーケティングチームが担当されているのでしょうか。

村田様:

ソーシャルリテラシーについては私がメインで担当していますが、現在、HRチームの教育担当に渡す準備をしています。オリジナル研修資料では炎上事例を取り上げているのですが、単に事例を羅列するだけでなく、時代背景や起こった理由など毎回深い考察をしているので、かなりのボリュームになります。特に、ガリバーでも起こり得るような事例はしっかり記述していますね。

−私もぜひその研修を受けてみたいです(笑)。ソーシャルの動向をしっかり把握されているのですね。

村田様:

ええ、ガリバーに関係ないことも含めて、インターネット上で起こっていることに関しては、アンテナを常に伸ばしっぱなしです(笑)。帰宅後も、寝転がりながらiPadで今日はこんな話題で燃えているとしっかりチェックしています。インターネット上で起こっている動きを見ることは、何かしらガリバーのサービスに繋がることだろうと思っています。

(了)

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アディッシュのモニタリングソリューション「MONI」

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