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2019/10/29

リスク対策設計をポリシーアーキテクトが解説:SNS編

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ポリシーアーキテクトの田中です。

人々のつながりを豊かにしたSNSやコミュニティサイトは、一方で炎上の可能性をはらみ、そのリスクは何らかのサービスを提供する企業が責任を負う立場にあります。今回はSNSのリスク対策にフォーカスし、弊社・アディッシュがクライアントにリスク対策サービスを提供する過程で登場するリスク対策の設計者「ポリシーアーキテクト」が、企業はSNSにどう向き合っていくべきかを解説します。

こんにちは。アディッシュでポリシーアーキテクトをしている田中と言います。

いきなり「ポリシーアーキテクトってなに?」と思われた方も多いでしょう。ポリシーアーキテクトの役割は、SNSやコミュニティサイト等のインターネットサービスのリスク対策における投稿監視基準を定めることです。もう少し具体的に言うと、ある企業のサービスを利用するユーザーが、その企業のサービスについてSNSやコミュニティサイト上に何らかのコメントを投稿した際、そのコメントがリスクをはらんだものかを判断するための基準を定める人のことを言います。

 

ポリシーアーキテクトのイメージ

またポリシーアーキテクトはSNSやコミュニティサイト等のインターネットサービス自体の監視基準の策定にも携わります。公序良俗に反するコメントや画像、動画などが投稿された場合に削除するかどうかの基準を作ります。
ポリシーアーキテクトには、一つひとつの投稿を表示すべきか非表示とすべきかなど、判断のブレがないように正確性を追求した基準を作ることが求められます。

 

私はこれまで数多くのクライアントのリスク対策に関わってきましたが、炎上を回避したいと考える方が多い一方で、積極的にリスク対策を進めている企業はまだ少ないと感じています。そこで今回は、リスク対策の主な舞台となるSNSに焦点を当て、リスク対策を設計する際のポイントについてお伝えしたいと思います。
リスク対策の関係者、特にSNSアカウントの運営担当の方の参考にしていただけたら嬉しいです。コミュニティサイトの解説は別記事として用意する予定です。

SNSの炎上はなぜ起こるのか

さて、いまや「炎上」はネット上の専門用語ではなくなりました。これだけ一般的な言葉として浸透したのは、SNSやネット上で特定の企業や個人が批判され、他のユーザーも巻き込んで世論を動かすような事案がたくさん起こり、世間を騒がせてきたからに他なりません。

この「炎上」には大きく分けて2種類あります。一つ目はSNS上のコンテンツに起因して批判や非難を浴びるケース、もう一つは商品やサービス、ブランディングなど企業活動に起因し、SNSを舞台にその活動や姿勢が非難されるケースです。

1)SNSに投稿されたコンテンツで問題が発生するケース

企業の公式アカウントや経営者・従業員のアカウント上での投稿が起点となる場合です。企業が情報発信の一つの窓口としてSNSアカウントを運用するのは珍しいことではありませんが、その利用目的はさまざまです。一般的には新商品の発表やイベント開催、販促のキャンペーン実施の告知などで利用されることが多いです。なかにはSNSで自社商品に関する投稿をしているユーザーとのコミュニケーションを通じて顧客の声を聴きファンを作るという目的で積極的に取り組んでいる例もあります。

 

ここでの炎上とは、企業アカウントで投稿された内容(コンテンツ)を不快に受け取った第三者が批判し、そのコメントが拡散することで起こります。
例えばキャンペーン用のクリエイティブやメッセージに対してジェンダーの観点、あるいはモラルや配慮の欠如などから批判が殺到するという事態がそれにあたります。ここで大事なのは受け手がどう判断するかであり、キャンペーンの担当者の真意がどうなのかは意味を持ちません。SNSアカウント運営担当者はコンテンツを世の中に出す前に、多様な視点かつ複数人で確認することが大切です。
それでも絶対に第三者から非難を受けないとは言い切れないので、万が一問題視された場合にはどうするかも事前に考えておくべきです。

また、消費者は株主や経営者、従業員も企業と同一のものとして判断しがちです。そのため著名な株主や経営者、従業員が在籍している会社であれば、その個人アカウントでの発言が企業のアカウントへ影響を及ぼすこともあるでしょう。発言の意図が十分に伝わらず、名指しで批判投稿される可能性もあります。広報や危機管理担当の方は十分に留意して向き合う必要があるでしょう。

2)SNS以外の商品やサービスで問題があり、SNSを舞台に炎上するケース

こちらは炎上の原因が企業の活動そのものであるケースです。商品やサービスの品質に問題がある場合、また従業員による不祥事が起きた場合などに、被害にあった当事者による投稿が他のユーザーの目に留まり拡散していきます。この場合、当事者の熱量を問わず不快に思った人の正義感や価値観などから拡散するため一種のお祭り騒ぎ的な要素が強いことも特徴です。一旦火がついてしまったら、たとえ被害当事者との間で問題を解決したとしても、それで終息とはいかず、世間の記憶に残り続けるということを肝に銘じておきましょう。

 

SNS以外の商品やサービスで問題があり、SNSを舞台に炎上するケースのイメージ

このように企業活動に対する批判や非難によってSNS上で注目を集めると、興味がなかった人や知らなかった人までもがその企業に対して悪い印象を抱きかねません。それを回避するには、火種となるユーザーの声を見つけ、迅速に対応することが重要です。個々の事案に応じて適切な対応をとれば、大きな騒ぎになることはないのです。

代表的なSNSのリスク対策に必要な視点とは

企業が利用しているSNSも一つとは限りません。そこで、代表的なSNSとしてTwitter、facebook、Instagramに必要なリスク対策や違いについて簡単に整理してみましょう。

1)Twitter

炎上と最も関係が深いSNSはTwitterです。匿名性のため発言の敷居が低く、面と向かって言えないようなこともコメントが容易なため、行き過ぎた表現や悪口、誹謗中傷といった問題投稿が発生しやすい環境です。文字制限がある中で簡潔にコメントしたり感じたりしたことをその場で呟くというコミュニケーションの作法も関係しているでしょう。リツイートやコメントしやすいシンプルな仕様から、圧倒的な拡散力を誇ります。

 

誹謗中傷だけでなく、実際にサービス利用者からのクチコミが書かれているケースも多くあります。そのため傾聴すべき投稿がないか、社名やサービス、商品名など自社に関係のあるワードと組み合わせて日頃からチェックし、投稿者と問題解決に向けたコミュニケーションをとる必要があります。

2)Facebook

Twitterと比べて炎上事案は少ないのがFacebookです。実名制でリアルなつながりに近いことが大きな理由でしょう。知人に自分のお勧めを紹介するような使い方がメインのため、拡散力という点ではTwitterには及びません。

 

ただし、企業のFacebookページに「いいね」をしている人にはファンが多く、その点ではコミュニティサイトに近い存在でもあります。こうした場ではユーザー間でコミュニケーションが発生することも珍しくないため、不適切な目的で参加しているユーザーがいないか、トラブルが発生していないかを監視することがモニタリングの目的となります。企業にはコミュニティマネージャーとして被害の発生を防ぎユーザーを守る責任があるのです。

3)Instagram

Instagramも具体的な炎上事案は少ないです。ただ、画像のコンテンツにコメントが付随するというのが基本的な構成なので、リスク対策としては「ビジュアルで伝わるもの」に意識を置かなくてはいけません。例えば単体では問題がない画像でも、複数を並べることで特定の意味やメッセージを感じるビジュアルとなるようなことがありえます。このように、画像・映像を制作する際の基準も定める必要があります。

また、自社のサービスやコンテンツなどが不適切な使われ方、加工のされ方をされる場合があります。そのような画像がないかをモニタリングすることも大切です。

SNSのリスク対策には投稿モニタリングが必須

SNSアカウントは「記者会見の場」に似ています。そこでの振る舞いで一般の人たちからの評価が変わります。企業に間違いがある場合は真摯に対応すべきであり、世評が間違っているならその事実を指摘する必要があります。そのためには、何が起きているかを的確に把握する手段を持ち、然るべき対応に迷わない準備が欠かせません。有効なのが、スピーディにリスク検知する投稿モニタリングです。アディッシュのサービスでは「SNS監視」と「ソーシャルリスニング」の2種類がこれに該当します。

 

SNSのリスク対策には投稿モニタリングが必須のイメージ

SNS監視サービスは、お客様のSNSアカウント内の投稿・コメントを24時間365日体制でモニタリングするサービスです。コンテンツそのものが問題視される場合はSNS監視をすることにより、迅速な状況把握と対応が可能になります。

またソーシャルリスニングサービスは、自社アカウントに限らずインターネット上の情報全般を対象に、予め定義した問題投稿を検知する仕組みです。SNSを利用している・いないに関わらず、企業活動に起因する批判や非難を検知するには欠かせないでしょう。そもそも企業のSNSアカウントに書き込まれるような状態は、多くの人から問題視されているからこそ起きるのです。
このような状態になる前に炎上の火種を発見し対処できるため、ソーシャルリスニングはとても有益です。

ここでSNSのリスク対策について私の意見をまとめます。

 

・SNSアカウント上では問題となる可能性のある投稿をしないよう留意し、多様な視点、複数名体制でのチェックを実施する

・SNSを通じてユーザーから直接届けられる声は重要。企業として即応できる体制を整える

・SNSアカウントの運営ポリシーを定め、有事の対応を明示する

・炎上してからの対応では遅い。ネット上のどこでどのようなリスクが発生しているか、ソーシャルリスニングで常に把握する

・SNS上の投稿で何をリスクと捉えるか、問題を発見した場合の対処法、オペレーションを関係者間で明確にする(SNS運用をしていない企業も同様)

 

私は監視基準を策定する際に、お客様固有の事情を踏まえたリスク対策を考えます。いわばパートナーであるSNS運用担当の方には、取り扱いに注意が必要なテーマや表現する際に意識するポイントを押さえるためにも、過去に問題となった事例を振り返ってみることをすすめています。

そして理解していただきたいのが、世の中の価値観は日々変化しており、過去は問題なかったテーマでも今は炎上する可能性があるということです。いうまでもなく炎上の代価は相当なものです。担当される方にはリスクに対する意識を高く持って取り組んでいただけたらと思います。

後編ではコミュニティサイトで考えるべきリスク対策のポイントについてお話します。ぜひ、そちらもご覧ください。

 

ポリシーアーキテクトの田中のイメージ

アディッシュ株式会社
オンラインコミュニティ事業部
ポリシーアーキテクト
田中 裕一朗

早稲田大学卒業後、モバイルサービス企業を経て、2012年に株式会社ガイアックスに入社。SNS運用のコンサルティング、『ソーシャルメディアラボ』編集長を経て、2016年にグループ会社のアディッシュ株式会社に転籍。クライアント企業が運用するSNSアカウントやソーシャルリスニング、コミュニティサイト等のポリシーアーキテクトに従事。

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