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2016.06.27

炎上に備える実践的「SNSリスクモニタリング」導入講座開催報告

2016年6月10日(金)、株式会社プラップジャパンとアディッシュ株式会社は共同で「炎上リスク対策に備えるための実践的『SNSリスクモニタリング』導入講座」と題した勉強会(第2回)を開催しました。今回はそのご報告を記載します。

目次

勉強会概要

今回の講座は、前回の炎上リスクに備えるための実践的「SNSリスクモニタリング」導入講座 開催報告に引き続き有人監視型のSNSリスクモニタリングについて徹底的にわかりやすく解説する講座でした。SNSリスクモニタリングの仕組みや設計についてアディッシュより、実際にSNSリスクに遭遇した際のクライシス対応についてプラップジャパンより、お話させていただきました。

少人数で開催し、ご参加いただいた皆様から随時ご質問やご意見を伺いながら、より実践的で具体的な話をさせていただきました。

 

質疑応答

今回皆様にお伺いしたお話の中で、いくつか参加者様から挙がったご質問及び弊社からの回答を抜粋します。

Q)投稿内容に応じて「分類」をするとのことだが、どこにも分類できないような投稿はどうすればいいか? 複数人でチェックする場合、チェック対応者間のレベル感を共有するのは難しいのでは?

A)投稿内容は意外とパターンが決まっており、adishで対応している分類基準も網羅性があるため、想定外の投稿があったとしてもほぼカバーできる。なお、より気にしないとならないのは「重篤性」で、①その投稿単体での破壊力、②単体ではたいした内容でなくても大量に集まることで破壊力が高まる内容、というもの。①も②もすぐに気づける体制を作ることが重要。

Q)SNS上にリスクのある投稿が見つかったとして、事実確認をしたうえで企業側に非がない場合、対応をどこまでやるべきか?

A)そうした場合は静観するケースも多い。下手に手を打つことで炎上することもあるので、その都度判断が必要。実際にどの程度の関連投稿が入っているのかを定量的に分析(SNSの拡散件数等のウォッチ)をして、数値で判断することもある。日常的にSNS上の投稿傾向を見ていると定量判断も行いやすいが、普段見ていないと定性判断しかできず、平穏時の温度感と比べた判断が難しくなるため、日常的にSNSリスクをモニタリングする方がよい。

Q)メーカー以外の業種(サービス業など)の場合、それほどリスク投稿がないのでは?

A)社員が会社名を出してSNSに書き込んだ場合はリスクが生じる可能性がある。また、顧客情報や個人情報を不用意に書き込む可能性もあり、どの会社にもさまざまな問題が潜んでいる。全国に支店や営業拠点がある場合、支店長の素行がSNS上で告発されるということもある。ネットユーザーは、明らかに嘘だと分かる内容には食いつかないが、本当らしいとなったら食いつく。SNS上に出されている社内のほころびをいち早く発見し、社内体制を強化しなくてはならない。

Q)adishでは監視をするスタッフが多数いると思うが、どのように研修しているのか?

A)ネット上を監視するスタッフはネットの文脈に慣れていないとならない。どういうサービスであればどのような文脈で語られるのかを知っている必要があり、adishでは素人を充てることはしていない。100時間以上の机上研修やOJTのほか、法律や言葉の解釈、さらにお客様のサービス導入背景や企業情報もレクチャーをして、あらゆる状況を理解したうえで投稿を読み込み、適切な判断ができるようにしている。

まとめ

実際に炎上被害に遭ったことのある企業は、そう数は多くないかもしれません。しかし1回でも炎上事案が発生すると大変な労力がかかるでしょう。日頃からのSNSリスクモニタリングと有事への備えをしておくことで、何かあった際に冷静な判断ができます。

ご参加くださった企業の皆様、どうもありがとうございました。

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この記事を書いた人

アディッシュのモニタリングソリューション「MONI」

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アディッシュのモニタリングソリューション「MONI」

インターネットコミュニティ運用、SNS運用、リスク対策に役立つ情報をお届けします。投稿監視に関連する最新動向や運用設計のポイントをご紹介します。