目次
①リスク検知
早期対応のため、異物混入、風評被害、従業員の不適切な書き込みなどを検知
②マーケティング活用
自社や競合の製品やサービスに対する消費者の反応を調査
リスク検知の場合、経営危機に直結する可能性があり、各社真剣に取り組むようになりました。一方でマーケティングの場合は収集したデータを活用するための社内体制が確立できていない印象があります。
新商品開発のためにアンケートを実施することもあると思います。このアンケートで集められる「ご意見」と比較すると、例えばTwitterで収集する「ご意見」は曖昧な内容です。商品に対しての抽象的な感想であり、本来「独り言」としてつぶやかれたものの意図を読み解く作業が求められます。
ただし、そのような「独り言」だからこそ本音が反映される可能性があります。これらの「ご意見」を活用していくための方法を探っていくメリットはあるのではないでしょうか。
本格的なプロジェクトにソーシャルリスニング結果を組み込んでいくのならば、そのシチュエーションに合わせた新商品や新パッケージの発売、新たな消費シーンを提案するようなテレビCMやキャンペーンなどが検討されるかと思います。
これらの施策はすぐに動き出せるものではなく、リスニング結果の活用方法が確立されていない状況では実現性が低いと言わざるを得ないでしょう。
そこで、施策としての取り組みのハードルが比較的低いSNSアカウントによる情報発信にリスニング結果を反映させてみるのはいかがでしょうか。
例えば、食品メーカーであれば「実は朝食にもぴったり!」、「小腹が空いたら夜食としても…」など、消費者に新たなシチュエーションを提案することはSNSが最適。友達のようなユーザーに近い立場だからこそ、「ちょっと聞いて!」と口コミのように伝える効果を期待できます。
マーケティングに活用するためには、消費者がSNSでつぶやく情報の「曖昧さ」と向き合う必要があります。そのため、最初のステップとしてリスニング結果をSNS情報発信でぶつけてみることが、少しずつ確証を得ることにつながるのではないでしょうか。
インターネット上でネガティブな評判があっという間に広がっていくように、ポジティブな評価も瞬く間に拡散していきます。
商品やサービスを好意的に評価し、独自の楽しみ方をしている消費者がSNSに書き込んだとします。その情報は友達やフォロワーを通じて拡散し、やがてネットニュースなどでも取り上げられることでしょう。
また、該当企業の公式アカウントが反応することで、さらにニュースになることもあります。
これまでにも「ネットの声が本当に商品化!」などのニュースがありました。新しい取り組みに積極的な企業はこのようなインターネット上のいわゆる「ネタ」に反応し、商品に反映させてしまうこともしばしばあります。
ただし、あくまでも以前にネット上で話題になっているからこそ本当に商品化した場合に大々的に報じられるのではないでしょうか。
ネットの声を商品開発に反映させていくまでにはステップがあります。果たしてこの「ネタ」は広く受け入れられるかどうか、見極めるという意味でも、SNSを通じたファンとのコミュニケーションが大いに役立つことでしょう。
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