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ユーザーは「誰に」情報発信をしているのか?
Twitterで消費者は特定の商品やサービス、ブランドについて頻繁に語ります。嬉しい感想だけでなく、時には厳しいご意見やクレームが発信されることもあるかもしれません。そこで、以下の3種類にツイートの「受け手」を整理してみましょう。
①企業アカウントに伝えたい感想やご意見
②「独り言」として不特定多数に発信した感想やご意見
③Twitter上の会話の中で発信された感想やご意見
企業が対応すべきなのは①~③のどれでしょうか?
今回より全3回で上記のパターンについて、緊急度とあわせて解説していきます。
企業アカウントに伝えたい感想やご意見
あるユーザーがお気に入りのお菓子を買ったところ、製品に欠陥があったと仮定します。ほとんどの場合、「お客様センター」にご連絡をいただくと思いますが、最近ではTwitterに書き込むケースも発生しています。
その際、ユーザーは該当企業のTwitterアカウントを発見し、「@」にIDを付けてツイートします。
(「@ID」の記載箇所によりメンションもしくはリプライと呼ばれます)
この方法では、その他のユーザーにも公開されるため、「他者の目に触れる状況で意見を述べる」という意図が込められています。つまり不満を持ったユーザーは周囲の共感を得たい、相手企業が逃げられないようにするなどの感情があると推測されます。
また、ダイレクトメール(DM)としてユーザーが直接メッセージを伝えてくる場合があります。こちらは公開されずに他者に与える影響はありません。ユーザーとしては「ここだけの話として...」という配慮をした可能性もあります。
非公開の場ではありますが、真摯な対応は必要でしょう。正当なご意見を無視したり、雑な対応をした場合にはそのやり取りを公開されてしまうことも考えられます。
企業としての対応方針
前述のメンション、リプライ、もしくはダイレクトメールでのユーザーによるご意見においては、「企業向け」のメッセージであることがわかります。ユーザー側の視点に立てば、リアクションを期待しています。
内容が「お褒めの言葉」であれば、必ずしもリアクションの必要はなく、ユーザーには「この気持ちが届けば嬉しい」という心理状況でしょう。もしも感想に対して、さらにお礼を述べれば、そのユーザーのロイヤリティがさらに高まることも期待できます。
一方で難しいのは内容がクレームやご意見であった場合。ユーザーは「何らかの対処をすべき」という相手企業の責任を前提にメッセージを送ってきている可能性があります。
ユーザーが抱いている不満が正当なものかどうかを判断する必要がありますが、企業としての考えを表明することが望ましいと言えます。
次回は、ツイッターの企業アカウントはユーザーとどのように向き合うべきか(2/3)にて、「独り言として不特定多数に発信した感想やご意見」についてご説明します。