本人以外に非表示の考え方
Facebookページにおけるコメントの「非表示」とは、下記のユーザー以外に非表示を指します。
1.コメントを書き込んだユーザー
2.コメントを書き込んだユーザーの友達
つまりは該当ユーザーとまったくつながっていない大多数のユーザーには見えない状態となります。このような非表示機能が生まれた背景には、「コメントとして残しておきたくないが、書き込んだユーザーの怒りを買いたくない」という気持ちもあったのかもしれません。
このような機能はその他のSNSや自社で開設するコミュニティにも実装するケースも増えてきています。
事後監視の場合には、1度は問題のある投稿が表示されてしまうため、早急に見えない状態にすることが求められます。
問題のあるコメントを書き込んだユーザーが「消された」ことを知ってしまえば、さらに問題となる書き込みを続けてコミュニティの健全性が失われる可能性があります。本人に知らせないことで、その他の一般ユーザーとの間に線を引くという考え方だと言えます。
本人以外に非表示のリスク
本人に気づかれないように非表示にすることは根本を解決した訳ではありません。そのため対策としてはリスクがあることも事実です。
そもそも気づかれないように非表示とするのですが、非表示にされたことに気づいてしまうこともあります。
この処理においてはあくまでも書き込んだユーザーのアカウントのみ投稿が残ったままです。そのためまったく別のアカウントでログインしたときに書き込みが消えていることに気づいてしまいます。
また、その他のユーザーからの見え方も考慮すべきです。事後監視なので、コメントは一度は表示されています。その後、消えていれば運営者が何らかの対応を取ったことを感じるでしょう。
明らかに問題のあるコメントであれば、消されたことを当然と受け止めるかもしれません。一方で、問題があるかどうか判断が難しいコメントであった場合に運営による削除対応によって書き込みの委縮につながる可能性も否定できません。
完全削除がもたらすもの
それでは、「本人以外に非表示」ではなく、完全に削除してしまうような「全員に非表示」という対応の場合にはどのような影響があるのでしょうか。
前述の通りにコメントを書き込んだユーザーは憤りを感じるかもしれません。しかし、コミュニティのルールや雰囲気に不慣れな状態で書き込んだ可能性もあります。その場合にはコミュニティにおける振る舞いについて「学ぶ機会」となる可能性もあります。
また、その他のユーザーが注意したり、ルールやマナーを教えてくれるかもしれません。インターネットコミュニティにおいては衝突ばかりではなく、このような学びや理解によって成長してきたという側面もあります。
今回、非表示の機能についてお話をしてきましたが、正解を示すものではありません。コミュニティごとに最適なものは異なり、また運営者の目指す方向性によっても変わってきます。
それぞれのリスクや影響を考慮して、設計していくことが重要だと考えます。
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