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2013.09.05

火種をキャッチして炎上を防ぐ

火のないところに煙は立たぬ

 

企業にとって、ネット掲示板やSNSでの“炎上”は死活問題です。できるだけ早く情報を入手し、できるだけ早く対策をとらなければなりません。

炎上の発端、火種はさまざまなところに存在します。

1つは、企業の公式アカウントで、不用意な発言や対応をおこなった場合です。これは「ソーシャルメディアポリシーの役割」でも紹介しましたが、ソーシャルメディアポリシーで防いだり、モニタリング(監視)したりすることで未然の対応が可能です。

2つ目は、社員の個人利用です。これもソーシャルメディアポリシーで一定の対策が可能となりますが、公式アカウントほどにはコントロールすることができません。

3つ目はWeb全体、つまり一般ユーザーがデマ情報を流したり、企業の日常の活動が火種となったるするケースです。

社員や一般ユーザーの活動が火種となって、憶測や誹謗中傷を巻き込んで炎上へ発展する例は多く、公式アカウントのような事前対策は困難です。しかし逆に言えば、炎上の“火種”となりそうな活動(投稿)をキャッチすれば、その後の対策を迅速に実行することができます。 こうしたWeb上のリスクを発見する手段が「ソーシャルリスニング」です。

 


Web上のリスクを発見するツール

Web上のリスクを発見するツール

ソーシャルリスニングは、マーケティングの分野では一般的になってきた用語であり、こちらのほうが馴染み深いという読者もいることでしょう。

例えば、SNSやネット掲示板、ブログなどからユーザーの製品に対するニーズや不満をキャッチし、ビッグデータ解析をおこなって商品企画に活用するという例が増えています。

技術的な観点からは、掲示板やSNSなどのWebサイトをクローリングして、リスクになりそうな文言や用語を見つけたり、製品名に対する意見を発見したりする仕組みのことを言います。

英語圏では、数多くのソーシャルリスニングツールが市場に出回っており、多くの企業がすでに活用しています。日本国内ではソーシャルリスニングの重要性が認識され始めており、導入している企業も増えているのです。

ソーシャルリスニングツールには、「リスクである」と認識された“暴力的であったり、批判的であったりする文言”が辞書化されています。中には、それぞれの文言に「リスクポイント」が設けられており、リスクが高いと思われる投稿をポイントが高い順に並べるツールもあります。

よりリアルタイムに状況を分析できるように、Twitterの“つぶやき件数”に特化して、計数できるものがあります。例えば、ある製品名がつぶやかれている数を計測しておき、あるとき急激に増えたとしたら、炎上が始まった「可能性がある」ということがわかる仕組みです。

 

人の目でなければ本当のリスクはわからない

人の目でなければ本当のリスクはわからない

暴力的な文言とともに製品名が記載されていたとしても、それが本当に炎上リスクと言えるかどうかは、難しい問題です。

英語の場合、テキストマイニングの技術が非常に発達していることもあり、コンピュータで比較的容易に判断できると言われています。しかし、日本語は英語に比べて言語が複雑であることもあって、コンピュータで自動的にリスクを判断するのは困難です。

また、上述のTwitterのつぶやき数の増加にしても、いつもは10件のところが100件になったらアラートを出すのか、50件で出すのかという判断はなかなか自動化できません。

そのため、実際のリスク分析には、どうしても人の目を介在させる必要があります。

 


ソーシャルリスニングによる鎮火の効果

ソーシャルリスニングによる鎮火の効果

最近では、企業や商品に関する間違った情報がTwitter上に頒布されるという例も多く聞きます。このような場合、企業のWebサイトや公式アカウントで、迅速に修正情報を提供できれば、憶測や誹謗中傷を挟む暇はなく、炎上もすぐに沈下することができるでしょう。

炎上が発生した場合には、とにかく迅速かつ的確に第一弾の対応をおこなうことで、炎上に関与しているユーザー(投稿者)らに収束感が生まれます。

ソーシャルリスニングは、この対応をできるだけ早めるための手法です。
ソーシャルリスニングのリスク対策活用方法」をリスク対策に活用する方法をご紹介しています。

 

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この記事を書いた人

アディッシュのモニタリングソリューション「MONI」

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アディッシュのモニタリングソリューション「MONI」

インターネットコミュニティ運用、SNS運用、リスク対策に役立つ情報をお届けします。投稿監視に関連する最新動向や運用設計のポイントをご紹介します。